大麻ないしマリファナは、アサの花・茎・葉を乾燥させ、細かく切り刻み、調理または燃やすなどして発生した煙を吸引して使用する薬理作用のある植物であり、嗜好品や医療薬として用いられている。
マリファナはメキシコ・スペイン語で「安い煙草」を意味する。これは大麻の繁殖力が強く、野草として自生していたために安価に手に入ったことからメキシコでこの呼称が一般的になり、これがアメリカへと伝わって世界中にマリファナという呼称が定着した。
日本において衣類、紐、縄、神道における神社の注連縄、相撲の化粧まわしなど、歴史的に使われてきた繊維としての大麻は大麻草、医療薬としてしての大麻は医療大麻より。
薬理作用のある植物であり、日本では大麻取締法による規制を受ける麻薬の一種に分類されている。日本では、無許可所持は最高刑が懲役5年、営利目的の栽培は最高刑が懲役10年の犯罪である。
イギリスの薬物乱用防止法では薬物の危険度順に分類し、大麻はクラスBに分類されている。オランダのあへん法においては、ソフトドラッグの区分に分類されている。世界ドーピング防止規程では、興奮剤やヘロイン等の麻薬と共に大麻の主成分であるカンナビノイドが競技会において禁止薬物に含まれており、アルコールと共にカンナビノイドが特定物質[7]に含まれる。長野オリンピックのスノーボードの試合で金メダルを獲得したロス・レバグリアティがドーピング検査の結果大麻の陽性反応が出たため、メダルが剥奪されかけたが、オリンピックの時点では、まだ大麻を吸っていなかったことなどから、最終的に処分は取り消されている。